おすすめする本
火花 | 又吉直樹
49歳 | 女性 | パート・アルバイト | 花
又吉直樹さんはお笑い芸人ピースとしてファンでした。
その又吉さんが描く本に興味があって書店でラスト一冊を購入し、一気読みしました。
映画化もドラマ化もされたので全部観ました。そのくらいハマった作品です。
お笑い芸人らしく、ユーモアたっぷりの小説は思わず笑いが出てしまうほど面白くもありました。
また、芸人としての苦悩や苦労も感じられる作品です。
主人公徳永のコンビのお笑いの営業のシーンから始まり、慕っていた神谷先輩のシュールな姿で終わるという。
今までの小説の後味とは全然違っていました。シュールっぽさがまた良いです。
ステキな魅力に溢れた神谷先輩が、彼女のヒモ状態で暮らし芸人として全然売れていないこと。
彼女はいかがわしい店で働いていた事を知らなかった神谷先輩。
それでもなお慕う事をやめなかった徳永。一緒にいると刺激があって楽しいのは文章でも十分伝わってきます。
その神谷が借金取りに追われ、住む家もなく、連絡が取れない後で徳永と再会するのですが、何をどう間違ったのか豊胸しているという笑えない展開にさすがの徳永も怒ってしまうのですが、そこはまた二人の空気感で笑い合えるという大変な中での幸せというか、微笑むことが出来る小説でした。
