「マイ国家」はショート短編なので非常に読みやすい

おすすめする本

マイ国家 | 星新一


37歳 | 男性 | 会社員 | 沢田

中学生の時に、友達に勧められて読みました。ショート短編なので非常に読みやすく、読書嫌いだった私が、読書にはまったきっかけの一冊でもあります。

どれも、意外性抜群のストーリーが展開されるのですが、なんといっても面白いのはタイトルにもなっている「マイ国家」です。これはねえ、なんというか、何が正しくて何が正しくないのかが、わからなくなるというか、なんというか。

押し入ってきた不審者の言っていることは、一見すると正しくて(国の定義)、妙に感心させられたりするんですよね。でも落ち着いて、考えると、相手の言っていることは矛盾だらけなことに気づくのですが・・。切羽詰まった状態ではそのような余裕もなく、結局は相手に言いこまれてしまう・・。

というか、相手がおかしいやつなので、こちらのいう論理が通じるわけもありません。自分がもしもこんな状況に陥ったとき、果たしてうまく乗り切れるかどうか。それを考えると、背筋にゾクゾクした感覚が走ってきます。

ホラー映画やサスペンス映画とはまた一味違ったゾクゾク感であり、こんな話をよく思いついたなと感心するばかりです。星新一さんの作品には、この手の物語が多数収録されているので、本当に面白いです。