映画化でも話題の「ソロモンの偽証」。宮部みゆきの本格ミステリー。

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ソロモンの偽証 | 宮部みゆき


18歳 | 男性 | 学生 | らふ

1990年のクリスマス、学校内で学生裁判年A組の藤野涼子は校舎の下で雪に埋もれている同級生・柏木卓也の遺体を発見する。当初は警察から自殺と断定されたが、刑事の父親を持つ涼子や学校宛に、大出俊次ら3人の不良生徒の犯行であるという「告発状」が届く。その告発状は大出にいじめられていた三宅樹里が出したものだと判明した。
そんな中、「クラスの担任が刺される」「大出の家が放火にあう」「樹里の友人・浅井松子が交通事故で命を落とす」と次々に不可解な事件が起こっていく。なかなか進展がないまま3年生になってしまった涼子は、卓也の友達だった他校の神原和彦と出会い、自分たちの力で犯人を見つける「学校内裁判」を思いつく。
その後、教師たちの反発に遭いながらも、なんとか裁判が決行される。犯人は本当に大出なのか? 卓也の死に不審な点が多いことが分かり、クラスメイトは自殺なのか、はたまた殺人なのか争うことになる。
1巻を読んでみての感想ですが、この本はフィクションですが実際に中学校でいじめが起こり、自殺してしまう生徒が出てしまうというのをニュースで流れてくるのでその度に考えさせられます。この本の心情描写が細かく描かれていて、物語の中にいるような感じがします。自分もいじめられる経験があるので、柏木卓也の気持ちが痛いほどよく分かります。
この先、どのように伏線が回収されていくのか楽しみです。