レンタルなんもしない人のなんもしなかった話を読んだ感想です

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レンタルなんもしない人のなんもしなかった話 | レンタルなんもしない人


47歳 | 男性 | 自営業 | タイタン

最近まで放送されていた「レンタルなんもしない人」のドラマの原作となる書籍で、職業として「レンタルなんもしない人」をやっているという主人公が、実際にどのような依頼を受けたかといった内容が綴られています。
「レンタルなんもしない人」とは、簡単に言えば「便利屋さん」と似た職業ですが、ごく簡単な受け答え以外は一切何もしないと決めており、どこかに呼んだとしても、一緒に歩いてくれるという程度で、仕事を手伝ってもらうようなことはできません。
そのような人を雇って何になるのかと思ってしまいますが、入院したものの、誰もお見舞いに来てくれない人から、来るだけでいいので来て欲しいと依頼があったり、ただ待ち合わせをするだけなどという面白い依頼があったと章ごとに分かれて面白おかしく書かれています。
依頼者もきちんとした目的があってこの人を呼んでおり、お見舞いに来てもらいたい人は、病院の人や同室の人に自分にもお見舞いが来るのだと思ってもらう為に、待ち合わせするだけと依頼は、待ち合わせをしていればきちんとその時間にそこに行けるだろうと思っての依頼だといった具合です。この依頼では無事に会えたところでもうそれとして終了で、そんなことでも仕事になってしまうのかと些か関心させられました。
そのような人物が主人公のフィクションではなく、筆者名が「レンタルなんもしない人」となっているように、筆者は今でもそれを生業にしているという記述があります。本当などうかはさておき、ドラマと同様になかなか面白く読むことができると思います。