「深愛」、読めば必ず後悔します。でも、読まなければ変わりませんよ?

おすすめする本

深愛 | 水樹奈々


27歳 | 男性 | 会社員 | 休み場タコ

説明不要の大人気声優、紅白にも出場された「水樹菜々」さんの自叙伝になります。
常に明るく、一心不乱なお姿が印象的なお方ですが、本著を拝見し、胸が痛みました。
それは水樹さんに対してではなく、自分自身に対してです。
私は、あの人の輝かしい栄光ばかりに目を向けて、過去の苦労や血の滲む努力を重視していませんでした。
一途に努力ができる事も才能であると考えていたためです。
ですが、もし、仮に同じ境遇と才能を与えられても、あのスターダムにたどり着くことは不可能だったでしょう。
それを分からせられる内容でした。
是非一読して欲しいために詳細は伏せますが、あの人の凄さの秘訣は、疑わないことにあると思えます。
誰もが不安に負けて逃げてしまう中、出来ます!歌います!と幼少の頃から足掻いていたことが、水樹さんの強さの根幹であると教えてもらえます。
その挑戦の積み重ねこそが、結果が駄目であったとしても無駄なんかじゃない。
今は力不足なだけだ、と全てを受け入れる心の強さを自身の力で手に入れたのだと感じました。
自身の努力不足と弱さを突きつけられ、読めば死にたくなるでしょう。
ですが、是非読んでみてください。
同じ人間とは思えない程、1人の人間が直向きに足掻いた足跡を体感できます。
そして、最後には自分を信じてみようと思える筈です。
それが、最初の一歩であると水樹さんに教えてもらえるのですから。