みなさまこんにちは!
税金を支払うときに、どこに支払えばいいのかわからないことはありませんか?
税金に関することで思い浮かぶのは「税務署」が多いと思いますが、その他に「国税局」や市の税を納める「市税事務所」など税に関する場所はいろいろあります。
経営者の方からすると、税務署は少し行きにくいイメージの場所かもしれません。
国税庁、国税局、税務署は税に関する業務を行う機関で同じように思いますが、どんな違いがあるのでしょうか?
今回は「税務署ってどんなところ?国税庁や国税局との違い」をご紹介します。
目次
国税と地方税とは
税務署は、国税を取り扱う省庁です。国民が国に納める税金を管理する公的機関です。
税の種類は「国税」と地方公共団体である「地方税」の2種類あります。
国税には、
・所得税
・相続税
・消費税
・印紙税
・贈与税
・酒税
・たばこ税
・自動車重量税
などがあります。
地方税には、
・自動車税
・固定資産税
・住民税
などがありますが、管轄が国ではないので国税には含まれません。
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税務署とは?
税務署と国税局はどちらも税金に関わる業務を行う機関ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
【税務署】とは、国税庁や国税局からの指導や監督を受け、各種届出書や申告書などの受理、税務相談など税の徴収や調査を行う機関のことです。会社を設立するとき、確定申告を行うときに利用します。
国税局とは
【国税局】は国税庁からの指示のもと、税務署に対して税金に関わる業務や税金の徴収の指導や監督をする機関です。指導や監督をするだけではなく、大企業の税務調査や、税に関する事件の調査、税金の滞納の徴収を行っています。
国民が国に納める税金全般を統括しているのが「財務省」、その外局に「国税庁」、その管轄に全国に11ある「国税局」と「沖縄国税事務所」があります。
「税務署」は、国税庁や国税局から指導や監督を受け、納税者と直接関わりながら税の業務を行う組織として全国に524署置かれています。
税務署と国税局はどう違う?
税務署と国税局の違いは、国税局では「大企業や悪質な税金滞納者などの事件や税務調査を行う」のに対して、税務署では「それ以外の中小企業や個人の税務に関する業務や調査を対象」としています。
国税局では、一般納税者とは税務調査以外では直接接することが少ないですが、税務署は、一般納税者と最も顔を合わす窓口としての機能を担っています。
ドラマや映画で呼ばれる「マルサ」とは
【マルサ】とは、「国税局査察部」の俗称で、査察の「査」を丸で囲んで「マルサ」と呼ばれています。国税局にある部署で、大企業の悪質な税金滞納者や税に関する事件を取り締まっています。マルサが行う税務調査は「強制調査」となり、事前に何の連絡もなく、ある日突然自宅や会社での強制調査が始まります。
通常の税務調査(任意調査)は1~数名ですが、強制調査では、100人~150人規模で強制調査を行います。
マルサの調査対象となる目安は、
・「1億円」という単位
・通常の税務調査で不当な所得金額が2,000万円相当あると思われる場合
に行われる可能性が高いです。
税務署でできる主な手続き
税務署の中にも多くの部署があり、それぞれ税に関する業務を行っています。
納税者が利用する部門は大きく分けると3部門
徴収部門
期限までに収められていない税金に対して徴収や、税の納付に関する相談を行っています。納付されない場合は、財産の差押さえや公売などの方法で納付指導を行います。
【関連記事】「税務調査とは?税務調査が来る頻度や対象になりやすい業種はある?」
管理運営部門
租税債権の管理や納税証明書の発行を行う部門です。
確定申告書の提出や各種届出の申請、国税の納付などの窓口として業務を行っています。
・開業届を提出
・申請用紙の交付
・事業を廃業するとき
・所得税の青色申告を申請する
など、税務署の中で多くの人が訪れる部門です。
【関連記事】「勘定科目とは?知っておきたい勘定科目のポイント」
課税部門
個人事業者の消費税や所得税に関する業務や、相続税、贈与税に関する調査や相談を行う【個人課税部門】、法人税や法人の消費税を行う【法人課税部門】、酒税に関する相談・調査を行う【酒類指導官】などがあります。
務署、国税局及び国税庁の事務やその他業務に関する不満、困りごとなどに対し、納税者が円滑に納税義務を履行するために手続きのサポートなどを行う【納税者支援調整官】部門もあります。
【関連記事】「相続税についてのお尋ねが届いた時の対応はどうすればいいの?」
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相談や調査などで税務署を訪れるときは、目的に合った部署に訪ねましょう。
【参考】国税庁|税務署の仕事
まとめ
税務署についてや国税局との違いについてご紹介しました。
暮らしていると必ず発生する税金には、さまざまな種類があり、納税者の状況によって、税の種類や納付する金額は変わります。
税務署でも税に関する相談にのってもらうことはできますが、自社に最適な節税対策についてのアドバイスがほしい場合は、信頼できる税理士に相談をする方法が一番良いです。
税理士に依頼をすれば、税に関する業務だけでなく、税務調査などの対応もしてもらえるので、経営者にとっては心強い味方になります。