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生贄投票 | 江戸川エドガワ
32歳 | 男性 | 自営業 | 電気イルカ
主人公である女子高生らのスマートフォンに突如現れた「生贄投票」というアプリにより、彼女たちの日常が大きく変わります。
このアプリは主人公が通う高校のクラスの全生徒のスマホになぜか表示されており、クラスの中から1人を選ばないといけませんでした。
多数決により投票数が1位となった生徒には、社会的死が与えられることとなり、人に絶対に知られてはいけない秘密などが暴露されるという状況に発展してしまいます。
単なる誰かのイタズラだと思われたこの生贄投票は、クラスの面々を疑心暗鬼にさせていくのですが、やっぱりこの生贄投票のアプリが登場して以降、クラスの生徒らの本性が現れる点が面白いなと思いました。
この生贄投票は何度も繰り返し行われたため、自分が多数決で1位になることを避けたいと誰もが思うようになります。
したがって、その状況を利用してよからぬことを考える生徒もいて、自分の願いを聞き入れないとお前に投票するぞ?と脅しをかけるようなケースが出てきたのです。
人間の醜い部分を露呈させながら、クラス全体がこの生贄投票に翻弄される状況が印象的でしたが、やはりこのアプリを作った人物の目的は何なのか?という点は気になってきます。
だから、ストーリーとしてその謎を解き明かすミステリーのような要素も含まれていると思いました。