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BASARA | 田村由美
37歳 | 女性 | 主婦 | りん
冷酷で残虐な赤の王に村を襲われ父親と双子の兄タタラを殺された少女更紗が兄に成り代わって仇討ちを誓い、旅をするお話。
その過程で朱里という男性と出会い、お互いに惹かれ合うが実は朱里こそが憎い仇・赤の王だった!というもうこの時点でワクワクドキドキが止まりません。
兄タタラの陰で目立たなかった少女更紗が真の「運命の子」として、悩みながら震えながらも村の生き残りだけを連れた仇討ち集団から徐々に大軍を率いて戦うリーダーへと成長していく姿には感無量です。
全ての登場人物が魅力的で敵であっても各々の過去や想いを背負っています。
キャラの心の動きや行動原理が非常に丁寧に描かれており、キャラの魂のこもった台詞一つ一つがただの漫画とは思えません。本当に心の琴線に触れる作品です。一話読む毎にボロ泣きしました。
更紗と朱里、お互いの正体を知った時にショック状態に陥る二人を見るのは心が痛かったですが、「待ってました」と高揚もしました。
赤の王・朱里に家族や仲間を殺された更紗、タタラ(更紗)に親友や部下を殺された朱里。敵として対峙する二人。
それぞれの場所、それぞれの立場で紆余曲折しながらも二人の選んだ道、辿り着いた答えは本当に見所満載で読んでいて納得がいくものでした。
様々な人々と出会い、苦悩し成長していく二人。
二人を取り巻く魅力的なキャラ達の思惑、意外な行動からも目が離せません。主役陣から脇役に至るまで全てのキャラ一人一人が生き生きとしてます。
正直少女漫画でここまで壮大なストーリーを読めると思いませんでした。もうとにかく一度読んで欲しいの一言です。