「ペンギン、日本人と出会う」は動物好きにこそ、一度は読んでほしい作品です。

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ペンギン、日本人と出会う | 川端祐人


33歳 | 女性 | 主婦 | KUROGOMA

ペンギンが好きな人ってどのくらいいるでしょうか。
私もペンギンは大好きで、水族館や動物園に居たら絶対に見る動物です。
私はこれまでペンギンが目の前で泳いでいても、「可愛い」「すごいな」と思っても、なぜこの日本にペンギンがいるのかと言うことを考えたことはありませんでした。

ペンギンは南半球の一部の地域に住んでいる動物です。
基本的には寒い地域に住んでいる動物なので、日本で一年を通して当たり前に観ることができるということはおかしいことでもあるのです。
でも、それに気づいている人はどれだけいるのでしょうか。
この本には、日本で飼育されているフンボルトペンギンの数は約1200匹と書かれていました。
他の種類も含めればもっと数は多いでしょう。
日本以外の国でこれほどまでにペンギンを飼育できている地域は少ないでしょう。
日本人はペンギン好きなのかもしれません。

ただ、今こうして普通にペンギンの生態を間近に観ることができるのは、日本が行ってきた捕鯨の歴史が関係しているとは思っていませんでした。
最初は捕鯨のついでにペンギンをお土産として連れてきていただけだったのです。
剥製にして、寄贈していたそうです。
ペンギン好きにとっては少し辛い気持ちになりますが、今ペンギンが当たり前に観ることができる環境になった一因としては大きな出来事だったのだと思います。

生きているペンギンを連れてくること、そして日本の環境下で長く飼育することはかなりの困難が合ったことが伺えます。
今、普通に観ることができるペンギンについて、今一度この本を通して考えてもらいたいです。