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志茂田景樹の「大三国志」は過激な内容で面白かった

おすすめする本

大三国志(下) | 志茂田景樹


48歳 | 男性 | 会社員 | コージー

面白い!この内容には衝撃を受けた!と感じたのは、志茂田景樹著の「大三国志(下)」です。
「大三国志(上)」も面白かったですけど、今回はあえて大三国志(下)を紹介させていただきます。

三国志というと、大体2パターンにわかれています。
蜀を建国した劉備玄徳視点、それと魏を建国した曹操孟徳視点かに。
志茂田景樹の三国志は前者の劉備玄徳視点よりなんですが、正確には劉備玄徳の軍師・諸葛孔明視点なんですよね。
しかもこの孔明、かなり腹グロでありリアリスティック。
え、こういう孔明ってありなんですか?と疑問に感じる程面白いんです。

印象に残っているのは、劉備の義弟・張飛翼徳が殺された場面ですね。
劉備は関羽・張飛と桃園で義兄弟の契りを結び、生まれは違えども死ぬ時は一緒と誓いあった仲です。
その関羽が呉の策略によって殺されました。
当然劉備と張飛は激怒し、呉と共に天下は抱かず!と呉を攻め滅ぼそうとします。
しかし張飛は出兵の際に殺されてしまいます。
気負う張飛は張り切り過ぎてしまい、部下に強く当たりました。
それを恨みに感じた部下が張飛の寝首をかくというのが、世に知れ渡っている三国志の内容です。

ところが大三国志(下)は違います。
これ全部孔明の策略だったのです。
孔明からすると、優先すべきは大国の魏。
呉は魏を滅ぼせば勝てますし、むしろ魏を倒す為に共闘すべき間柄。
つまり劉備・張飛と孔明の考えは完全に違ったのです。
そこで孔明は無駄な争いを避ける為、張飛を暗殺した・・という内容になっています。

張飛と言えば劉備の義弟として活躍してきました。
その張飛すらバッサリと切り捨てる孔明・・。
こういう話が大三国志(下)には沢山詰まっているので、三国志好きにはチェックして欲しい作品です。