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ライオンのおやつ | 小川糸
51歳 | 女性 | 主婦 | 原ハッピー
ホスピスでの話です。
ホスピスに入るということは、間違いなく死ぬという事で…それはどうやっても変えることのできない事で…。
主人公がここに入る時の気持ちや、死の受け入れ方が気になり読みました。
生きていれば人は必ず死にます。誰もがわかっている事ですが、死の恐怖と言うのは誰にでもある事だと思います。
私も死を考えるとすごく苦しいのだろうかとか、辛いだろうかとか、家族と離れなければならないのかと思うと悲しくて仕方がありません。そんな思いを少し軽く、楽にしてくれる話でした。
週に一度だけ、入居者のリクエストに応えてくれるおやつの時間があります。
皆、思い思いにリクエストを出しています。
再現してくれるって嬉しいし素敵な事だなぁ…と思いました。
最後の晩餐じゃないけれど、私も最後に食べたいおやつは何だろう…と考えました。
色々と食べたい物があり、正直一つに絞るのは難しかったです。
また、ワインになるブドウを作ってる人との出会いでは、ちょっと切なくなりました。
お互いが相手の事を思いやっているし、心が繋がっているのがわかります。
短い時間でも、出会えてよかったね…と言ってあげられる二人でした。
主人公の雫がなくなっても、心の中に残る思い出もあり、支えになるんだろうなーと勝手に思いました。
死という話で重く見えるけれど、そんな事はなく、頑張ったね…と言ってあげられる作品です。