税理士を目指している人の中には、将来性について不安視している人もいるのではないでしょうか。税理士は社会生活を送る上で必要な税金と密接な関係があるので、仕事が無くなることはありませんが存在意義を問われているのも事実です。税理士として生活していくためには社会の変化に合わせるだけでなく、必要なスキルを身に付けなければなりません。今回は税理士の今後のニーズ、将来性のある税理士を目指すために必要なスキルについて解説します。税理士を目指している人は、ぜひ参考にしてください。
目次
税理士の今後のニーズ
税理士の仕事は記帳代行や確定申告などの税務業務が大半ですが、無料の会計ソフトや低価格のクラウドサービスによって、税務業務を自分で行なうことが増えております。税務業務は多岐に渡っているので仕事自体が無くなることはありません。税務業務を自分で行なう人が増えることで、業務依頼が必然的に少なくなるので、税理士間での競争が激しくなることが予想されます。税理士間での競争が激しくなることで税理士の仕事内容は大幅に減ってしまうので、報酬を減らさざるを得ないでしょう。
AIやRPAの発達により作業の効率化がますます進むので、税理士の仕事は減少すると言われています。税理士による税務業務は作業的要素が大きく、AIやRPAで代替可能なことにより税理士の仕事は減少します。AIやRPAが普及することで会計業務の仕訳や入力は自動化されるようになり、時間と労力を大幅に削減することが可能です。これらにより今後の税理士にニーズとして、作業業務のみに従事している税理士は衰退することが予想されるでしょう。
将来性のある税理士になるには
税理士の今後のニーズを理解したところで、将来性のある税理士を目指すために必要なスキルについて知りたいところです。AIやRPAが発達しても求められる税理士になるには、AIやRPAでは代替不能なスキルが必要です。将来性のある税理士を目指すためには、3つのスキルを身に付けるようにしましょう。
・コミュニケーション力
・専門的な知識
・IT導入のコンサルティング力
それぞれ説明します。
コミュニケーション力
AIやRPAが発達しても、「この税理士に依頼したい」と思われるような人材になることで継続的に依頼を受けることが可能です。継続的な依頼を受けるためには、相互間での信頼関係を築くことが重要であり、コミュニケーション力が求められます。コミュニケーション力を向上させることは、依頼者との信頼関係を築き上げる第一歩だといえるでしょう。
専門的な知識
専門性の高い分野を請け負うことができれば、業務依頼が無くなることはありません。グローバル化や少子高齢化が進む日本において、「国際税務」「相続」などの専門的な知識をもつ税理士は重宝されます。専門性の高い分野での税務業務を行なえることで、税理士としての価値が高まります。将来性のある税理士を目指すには、専門的な知識を身に付けられるように勉強することが重要です。
IT導入のコンサルティング力
AIやRPAが発達して税理士の仕事は減少しますが、AIやRPAを駆使できる能力は重宝されます。ITが普及しても使いこなせる人材が社内にいなければ、外注する会社がほとんどなのでIT導入のコンサルティング力を持つ税理士の需要は高まります。継続的に依頼を受けるためには、AIやRPA などのIT導入のコンサルティング力を身に付けておくようにしましょう。
税理士のキャリアを活かすには
税理士の仕事を長く続けるためには、税理士のキャリアをどのように活かすかを考える必要があります。税理士のキャリアを活かすためには「資格」にこだわって税務業務に従事するか、「知識」にこだわって金融やコンサルティング会社に就職するのも1つの選択肢だといえるでしょう。資格にこだわった税務業務はAIやRPAの発達に伴い、税理士間での競争は激化し報酬が低くなることが予想されます。税理士の知識を活かしたキャリアプランであれば就職先は幅広く、選択肢は多いといえます。税理士のキャリアを活かすためには自分の市場価値を把握する必要があるので、転職エージェントに相談するのもおすすめです。
まとめ
税理士を目指す上で、将来性について気になる人もいるでしょう。税理士の仕事が無くなることはありませんが、AIやRPAの発達に伴い仕事内容が減少する可能性が高いです。税理士の税務業務は作業的要素が大きく、IT導入による効率化により業務削減につながります。税理士としての将来性を望むのであれば、国際税務や相続などの専門的知識を身に付け、ITコンサルティング力を学ぶことが重要です。作業的要素が大きい税務業務において、時代の流れを汲み取った差別化を図ることで重宝される存在になるでしょう。資格にこだわった働き方をしたいのであれば、税理士として税務業務に従事することになります。税理士として培った知識を活かすのであれば、金融やコンサルティング会社に就業するのもキャリアを活かす方法だといえます。