みなさまこんにちは!
梅雨が明け、かなり暑い季節になりました(^^)
「償却資産税」という言葉をご存知でしょうか?
法人や個人事業主の方、皆さんはどれくらい償却資産税を意識されていますか? 償却資産税は、法人税や所得税、消費税に比べると意識されていない経営者が多いのではないでしょうか。
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償却資産税という言葉を知らないという方もいるかもしれません。
今回は、「償却資産税ってどんな税金?税理士に申告を依頼できる?」をご紹介します。
目次
償却資産とは
固定資産税の課税対象となる償却資産とは、土地・家屋以外の事業の用に供することができる資産で、その減価償却額または減価償却費が法人税法または所得税法の規定による所得の計算上損金または必要経費に算入されるもの(これに類する資産で、法人税または所得税を課されない方が所有するものも含む。)をいいます。
たとえば、会社や個人で事業を行っている方が事業のために用いることができる構築物、機械、器具、備品等が対象となります。
申告となる償却資産
償却資産の申告が必要となる資産は下記の六区分に分かれており、それぞれ次のようなものがあります。
構築物
舗装路面、庭園、門、堀、緑化施設等の外構工事、看板、ゴルフ練習場設備など
建物附属設備
受変電設備、予備電源設備、その他建築設備、内装・内部造作など
機械及び装置
機械式駐車設備、工作・木工機械等各種製造加工機械、印刷機械、化学装置、電動機・起重機、土木建設機械、その他各種業務用機械および装置など
船舶
ボート、はしけ、貨客船、漁船、工作船、水中翼船 など
航空機
飛行機、ヘリコプター、グライダーなど
車両及び運搬具
道路運送車両法に規定する大型特殊自動車、各種運搬具 など
工具、器具及び備品
パソコン、医療用設備、看板、ネオンサイン、応接セット、ロッカー、コピー機、光学機器、レジスター など
償却資産税とは
償却資産税とは、「償却資産に課せられる税金」です。
厳密に言えば「償却資産税」という税金はありませんが、土地や家屋に課される固定資産税と区別して「償却資産税」と呼ばれています。
毎年1月1日に所有している償却資産について、個人、法人を問わず申告しなければなりません。
償却資産税はなぜ払わなくてはならないの?
土地や建物については申告書の作成・提出が不要であるのに、なぜ償却資産については申告書を作成・提出しなければならないのでしょうか?
企業が購入して使用しているパソコンや机などの備品は、土地・家屋のような登記制度がありません。
どこに誰がどれだけ資産を所有しているかを把握することが難しいため、償却資産の所有者は毎年1月1日現在に所有している資産を申告する義務(地方税法第383条)を定めています。
このため、確定申告とは別に各市町村へ固定資産税(償却資産)の申告をする必要があります。
申告の対象者
申告の対象者は、1月1日現在で償却資産を所有されている人です。
持っている償却資産の内容について、1月31日までに申告しなければなりません。
次の方も申告が必要になります。
・償却資産を他に賃貸している人
・所有権移転外リースの場合、償却資産を所有している貸主
・所有権移転リースの場合、原則として償却資産を使用している借主
・割賦販売の場合等、所有権が売主に留保されている償却資産は原則として買主
・償却資産の所有者がわからない場合、使用している人
・償却資産を共有している人
・内装・造作及び建築設備等を取り付けた賃借人(テナント)
償却資産税の税額
償却資産税の税率は1.4%です。
1月1日に所有している事業用の償却資産の評価額に1.4%を掛けた額が課税される仕組みになっています。
【課税標準額(1,000 円未満切り捨て) × 税率(1.4%) = 税額(100 円未満切り捨て)】
計算方法を知っていれば、償却資産を持つことで償却資産税がどれくらいかかるのかを事前に知ることができるので便利です。
課税標準額が 150 万円未満の場合は、課税されません。
ただし、150万円を超えると全体に課税されます。
償却資産の申告は、申告内容に虚偽の内容が含まれていないかを十分に確認する必要があります。もしも虚偽の内容があることが発覚した場合あには、罰金を科されることがあります。
税理士に償却資産税の申告依頼はできる?
償却資産税の申告は、ご事業の減価償却資産などの固定資産管理と密接に関係していて、顧問契約を結ぶ際に償却資産税の申告(オプション)も含めて相談を受ける事務所が多いです。償却資産税の申告のみの相談ができるかどうか、お近くの税理士事務所の事前に相談をしてください。
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信頼できる税理士をお探しの方、顧問税理士に依頼を検討中の方は、契約前にチェックするべき項目も事前に確認しましょう!
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まとめ
正しい償却資産申告書の作成をしましょう!
償却性資産申告についてご紹介しました。虚偽の申告をすると思わぬペナルティを受ける可能性があります。対象資産・申告内容をしっかりと理解して、申告の参考にしてください(^^)