みなさまこんにちは!
家族や親族で、会社を経営しているところもあると思います。
「家族に支払う給与を経費として計上できないの?」と思われる方!
家族の給料を経費で落とす方法があります。それは家族に支払う給与を「青色事業専従者給与」にすることです。
青色事業専従者給与にするためには、いくつかの要件を満たす必要があることをご存知でしょうか?
今回は、「専従者給与とは?家族に支払った給与を経費にできる?そのための要件とは?」をご紹介します。
目次
専従者とは
個人事業主やフリーランスの人と一緒に生活をしている(同居しているかどうかに関わらず、生活費など家計を同じにしている)配偶者、15歳以上の親族(子供・親・祖父母など)で、年間6ヵ月以上(若しくは従事できる期間の半分以上)その事業にもっぱら従事している人を指します。
専従者の条件は、
・他の会社などに勤めていない
・年間の半分はその事業に務めている
・事業主と家計が同じ
ということです。
専従者給与とは?
専従者給与とは、個人事業主やフリーランスが青色事業者(配偶者や親族など)に支給する、給料や賞与の支払いのことです。
青色事業専従者への給料は経費にできる?
いくつかの要件を満たせば家族への給与(専従者給与)を丸ごと経費にできる!
事業では、従業員に支払う給与は経費として計上することができますが、たとえ従業員でも家族に支払う給与は経費として計上できません。「一つの家計の中でお金が移動をしている」と捉えられるからです。
しかし、いくつかの要件を満たし、事前に「青色事業専従者給与に関する届出書」を税務署に提出すると、従業員である家族への給与は経費として認められます。
確定申告の種類には、
・青色申告
・白色申告
の2種類があります。
青色申告:収入や事業にかかった経費の取引状況を記録した複式簿記の帳簿が必要、書類などは保存。一定の水準を満たせば、所得から最大65万円が控除されたり、家族の給与を経費にできる。
白色申告:複式帳簿による帳簿の必要がないなど青色申告よりも対応が簡単、節税メリットがない
青色専従者給与という制度は、手続きが少し複雑な青色申告をした特典として、家族の給与をまるごと経費にできるというものです。
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青色事業専従者給与の控除を受けるには?
「青色事業専従者給与に関する届出書」を事前に税務署に提出する
この届出がない場合、家族の給与を全額経費にすることはできません。
提出期限は?
その年の3月15日までです。
1月16日以降に新たに事業を始めたり、新たに青色専業専従者になった人がいるときは、その日から2カ月以内に届け出を出します。
家族を青色事業専従者とするための要件は?
家族で事業をしている場合は、青色申告を行って青色事業専従者とする方が全額給与を経費にでき、節税になります。
「青色専従者になるいくつかの要件って?」
家族を青色事業専従者とするためには、いくつかの要件があります。
・青色申告者と生計を一にする配偶者、またはその他の親族であること
・その年の12月31日時点で15歳以上であること
・高すぎる給与額でないこと
・その年の6カ月を超える期間の従事があること
例えば、15歳以上で事業主と家計が同じで家族であっても、学生などで事業に専従できなければ、青色事業専従者として認められません。
また、家族を青色事業専従者とするためには、その年の6カ月を超える期間、事業に従事していることも必要です。
平日3時間パートで働いているなどの副業をしているケースは、その判断基準は曖昧で、青色専業専従者として認められない可能性もあります。
子供が少しの休みの間だけ働き、その期間の給与を支払っても専従者として認められず、その給与を経費に計上することはできません。
その事業で働いており、条件を満たしていれば、届け出によって専業専従者を増やすことができます。
高すぎなければ給与はいくらでもいいの?
家族へ支払う給料や賞与の金額は、青色事業専従者給与に関する届出書」に「支払予定額」として記入しなければなりません。
給与額は、青色専業専従者の給与には上限設定がないとはいえ、仕事の内容や複雑さ、経験などを考慮して妥当とされる金額に設定する必要があります。
「家族だから」といってやみくもに高く設定せず、同業同職種の賃金を参考にし、適正な給与の額を決めます。
参考:青色事業専従者給与と事業専従者控除|国税庁
青色事業専従者給与に関する届出書の内容に変更があった時は
税務署に提出した内容に変更があった時には、速やかに変更届出書を提出してください。
持参または送付によって手続きを行うことはできます。
まとめ
専従者給与についてご紹介しました。
いくつかの要件を満たせば、青色専従者として、一緒に働いている家族や親族などへの給与は、経費にできます。親族が一緒に事業を行っていて、青色申告をする方は必ず利用をしましょう。