おすすめする本
『三四郎』 | 夏目漱石
24歳 | 男性 | 学生 | foolclock7
夏目漱石といえば教科書などで読む作家で、どこか固いイメージがあるかもしれません。しかし彼の小説は様々な階級の読者が読む新聞で連載されたものが多く、今読んでもエンタメとして楽しめるものが多いのです。
今回特におすすめしたいのが東京大学の学生を主人公とした青春小説、『三四郎』です。
主人公の三四郎は田舎から上京してきた、東京大学の一年生。右も左もわからない東京で、恋に勉強にと励みます。
そんな彼の前に現れたのが、美しい魔性の女性、美禰子。都会的なやりとりに慣れない三四郎は、彼に気があるようなないような美禰子の態度に翻弄されます。
その三四郎のライバルが野々宮さんという理学者。貧乏な学者として下宿住まいしている者の、世界的な業績を上げており、どうやら以前から美禰子とは親しくしている様子……。
こうなってくると三四郎に勝ち目はなさそうなのですが、どこかマイペースなところがある三四郎はそうした状況にもめげず、思わせぶりな美禰子の態度に望みをかけて彼なりに彼女にアプローチをかけます。
こうやってみると、100年前の大学生も今の大学生とたいして変わりませんよね。しかしそこは大作家漱石の作品ですから、内容だけでなく文章も楽しみながら読むことができます。
三四郎の無事に美禰子のハートをつかむことができるのでしょうか。ぜひ、どんくさい三四郎にやきもきしながら読んでみてください。