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君の膵臓を食べたい | 住野よる
21歳 | 男性 | 学生 | いっくん
ここ数年で突然大流行した作品です。
内容は、読書好きで普段人とはほとんど関わらない大人しい男子高校生「僕」と膵臓癌を患った同じクラスメイトの山内桜良が図書館で蔵書整理をしている場面から始まります。
ある日、「僕」は病院で「共病文庫(闘病日記)」を見つけます。するとその本の持ち主のクラスメイトの桜良が自分が膵臓の病気を患っているという事を告げます。しかし、出来るだけ人と関わりを持ちたくない「僕」は本だけ返してその場を立ち去ろうとします。
そんな他人に興味を持たない「僕」に興味を持った桜良は次の日から秘密を知った罰として一緒に行動をするように命じます。
初めは、しつこく付きまとってくる彼女の話を適当にあしらっていた「僕」ですが、彼女の思い切った発想や価値観を聞くうちに彼女の本当の優しやと病気への苦しさを知り、心を開いていきます。あれだけ、人との関わりを避けてきた「僕」が彼女といる時だけは気持ちが落ちつくようになったんです。
しかし、2人の生活も長くは続きませんでした。ある日、彼女とカフェで待ち合わせていた「僕」ですが、何時になっても彼女は現れませんでした。そして夜、家に着いてニュースを見ると、桜良が通り魔に刺されて死んでしまったことを知ります。
そこから3日間ほど、彼女の葬式にも出ず、家に閉じこもっていた「僕」ですが、彼女に借りた本を返すために彼女の家に行きます。
そこで、彼女の母親に彼女の病気のことや共病文庫のことを知っていたと伝えると、母親は「僕」に共病文庫を渡してくれました。するとそこには彼女から「僕」へのメッセージが書かれていました。
そして最後に送った「君の膵臓を食べたい」というメールが彼女にちゃんと届いていたことを知ると大声で泣き始めました。
1年後、「僕」には桜良以外の友達出来て一緒に墓参りに行くところで話は終わります。
アニメ化映画を見た後に、原作も読みましたが、ものすごくよかったです。
主人公に感情移入しやすかったり、桜良の純粋な明るい性格にもとても心を惹かれました。
なにより、最終的に「僕」が桜良と関わっていく中で自分が今まで人と関わってこなかったことに対する考え方が変わっていくところがとてもよかったです。