西宮神社(兵庫県西宮市)で毎年1月9日から11日にかけて行われる「十日えびす(とおかえびす)」は、商売繁盛や家内安全を願う祭典として広く親しまれています。えびす様は七福神の一柱で、漁業や商業、豊作をもたらす神さまとして信仰されており、その総本社とされる西宮神社には毎年100万人を超える参拝者が訪れます。
1月9日(宵えびす)
1月10日(本えびす)
1月11日(残り福)
この期間を通して「十日えびす」と総称し、それぞれの日にちで趣向を凝らした行事や神事が執り行われます。
■福男選び(開門神事 福男選び)
十日えびすの行事の中でも特に有名なのが、1月10日未明(深夜~早朝)に行われる「開門神事 福男選び」です。西宮神社の表大門が開くと同時に、多くの参加者が本殿目指して一斉に駆け抜け、先着順に「福男」としてその年の幸運を授けられるとされています。このレースを制した人は「一番福」「二番福」「三番福」などと呼ばれ、一種の名誉となっています。
■商売繁盛の祈願
えびす様は商売の神としても信仰されており、企業や個人事業主がこぞって参拝に訪れます。境内では、縁起物の熊手や福笹(笹に小さな縁起物を取り付けたもの)が授与され、それらを店頭や自宅に飾って福を招き入れるといわれています。
■賑わいと屋台
期間中は多くの参拝者で大変な賑わいをみせ、屋台も数多く出店されます。えびす様にちなんだグッズや食べ物が販売されるなど、華やかな雰囲気を楽しむことができます。
■残り福
「残り福」と呼ばれる1月11日は、前日までに参拝できなかった人々が訪れ、福をいただく意味合いがあります。境内では、最後まで福を分かち合おうという心意気が感じられます。
十日えびすは、関西だけでなく全国から大勢の人々が訪れる一大行事です。新年のスタートにあたって商売繁盛を祈願するだけでなく、初詣とはひと味違う活気を体感できるお祭りとして、多くの人々に親しまれています。
開催日時
2025年1月9日(木)〜11日(土)
開催場所
西宮神社
公式サイト
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