「SEO対策を頑張って、検索の上位に出ればお客さんが増える」これまでは、そんな時代でした。
ところが今は、ChatGPT や Google のAI検索(AIモード・AI概要)が当たり前になりつつあります。
検索すると、いきなりAIがまとめた答えがドーンと表示されて、そこで疑問が解決してしまうことも増えてきました。
つまり、「SEOで上位表示 = クリックがたくさん来る」という図式が、少しずつ崩れてきております。
これからは、SEOに加えて「AEO(AI検索最適化)」という考え方がとても大事になってきます。
もちろんSNSも大切です。
目次
なぜ「SEOだけ」では不安な時代になってきたのか
今の検索結果ページを思い出してみてください。
- 上の方に広告
- その下に、GoogleなどがAIで作った要約(AIの答え)
- さらにその下に、従来の検索結果(いろんなサイトのリンク)
スマホで見ると、画面のかなり上の部分をAIの答えが占めていることが多いです。
ユーザーは、AIの答えを読んだ時点で満足してしまい、その下のサイトリンクまで辿り着かないことも増えてきました。
つまり、
- SEOで1ページ目に入っていても
- AIの答えだけ読まれて、リンクはあまりクリックされない
という状況が起こりやすくなってきています。
それでもSEOは「土台」としてまだまだ重要
ここで勘違いしたくないのは、「これからはSEOは不要」では全くないということです。
むしろ逆で、AIはSEOで評価されているサイトを材料にして答えを作っているケースが多いと考えられています。
イメージとしては、
- SEO:検索エンジンやAIに「見つけてもらうための入場券」
- AEO:AIの答えの中で「おすすめ・引用・候補として紹介してもらうための工夫」
という役割分担です。
なので、これからは
「SEOだけ」ではなく「SEO + AEO」のセットで考えることが大切になってきます。
AEO(AI検索最適化)ってなに?
AEOは「Answer Engine Optimization(アンサーエンジン最適化)」の略です。
難しく言うとややこしいのですが、シンプルに言えば、
「AI検索やAIモードが答えを作るときに、自社のサイトやサービスを引用・紹介してもらうための工夫」というイメージです。
従来のSEOは、
- 検索結果の順位を上げること
- クリックしてもらうこと
がゴールでした。
AEOは、
- ChatGPTやGoogleのAI検索が答えを書くときに
- 「おすすめの店舗」「参考になるサイト」として名前を挙げてもらうこと
を狙うイメージです。
AEOの基本的な考え方:人の「質問」にちゃんと答えるサイトにする
AIは、ユーザーの質問(クエリ)に対して、ネット上の情報を集めて「まとめて答え」を作っています。
つまり、自社サイトが「質問に対してわかりやすく答えているかどうか」が、とても大事になります。
ここからは、実際にどうすればいいかを、できるだけカンタンな言葉で整理していきます。
具体的に何をすればいいのか?AEOの実践ポイント
① お客さんの「よくある質問」を文章にして答える
まずは、お客さんからよく聞かれる質問を思い出してみましょう。
- 飲食店なら:「予算はいくらくらい?」「おすすめメニューは?」「子連れでも大丈夫?」
- WEB制作なら:「だいたいの費用はいくら?」「公開までどれくらいかかる?」「スマホ対応してくれる?」
こういった質問を、そのまま見出しにして、その下で丁寧に答えます。
例)
- Q. 三宮で女子会をしたいのですが、予算の目安は?
- A. 当店では、お一人様3,500円〜4,500円のコースが人気です。飲み放題付きのプランもご用意しています。
このようにQ&A形式で書いておくと、AIが答えを作るときに「このサイトにはわかりやすい回答がある」と判断してくれる可能性が高まります。
② 見出し・箇条書きで「整理された文章」にする
人間と同じで、AIも「ダラダラ長文」より、見出しや箇条書きで整理された文章の方が読みやすいです。
<h2>:大きなテーマ(例:「料金について」「よくある質問」)<h3>:その中の小さいテーマ(例:「コース料金」「ランチの平均予算」)<ul><li>:箇条書きでポイントを書く
このように構造がハッキリしていると、
- ユーザーも読みやすい
- AIも重要なポイントを抜き出しやすい
という、いいことだらけになります。
③ サイト内に「よくある質問(FAQ)」ページを作る
ページがバラバラになってしまう場合は、「よくある質問」ページをひとつ用意して、そこに質問と回答をまとめておきましょう。
例えば:
- 予約・キャンセルについて
- 支払い方法について
- サービスの流れについて
など、カテゴリーごとに整理しておくと、AIも情報を拾いやすくなります。
④ 地域ビジネスなら「地名+サービス」を意識する
「三宮 飲食店」「神戸 WEB制作」のような地域+サービスで検索されたときに、AIに紹介してもらいたいなら、そのキーワードをサイト内に自然な形で入れておくことも大切です。
さらに、
- Googleビジネスプロフィール(旧マイビジネス)の情報をしっかり埋める
- 住所・電話番号・営業時間を正しく書く
- お客さんからの口コミを少しずつ増やしていく
といった、いわゆるローカルSEOも、AIにとっての「参考データ」になります。
飲食店やサロン、クリニックなどの実店舗ビジネスでは、サイト+Googleビジネスプロフィール+口コミをセットで考えることが、AEO対策としてもかなり重要です。
⑤ 「信頼できるお店・会社」だとわかる情報を載せる
AIは、単に情報があるだけでなく、
「このお店・会社は信頼できそうか?」も見ています。
そのため、例えばこんな情報を載せておくとプラスになります。
- 代表者・スタッフのプロフィール
- これまでの実績や受賞歴、メディア掲載
- お客さんの声(レビュー・事例紹介)
- 写真や、店内・制作物などのイメージ
人が見ても「ちゃんとしてそう」と感じるサイトは、AIにもそう見える可能性が高いです。
これからのスタンダードは「SEO+AEO」の二本立て
これからの集客は、
- SEO:検索やAIに見つけてもらうための土台づくり
- AEO:AIの答えの中で、自社サービスを紹介・推薦してもらうための工夫
という二本立てで考えるのがおすすめです。
「SEOだけ頑張ればOK」という時代から、
- お客さんがどんな質問をしているかを意識して
- その質問にしっかり答えるコンテンツを作り
- AIにも人にも読みやすい形で整理する
という発想に切り替えていく必要があります。
少しずつでも、
- よくある質問を書き出してみる
- Q&A形式の記事を1本作ってみる
- Googleビジネスプロフィールを整えてみる
といったところから始めてみると、「AI検索最適化(AEO)」の第一歩になります。
これからの時代、「検索で見つけてもらう」から「AIに紹介してもらう」へ。
そんな視点で、自社サイトやクライアントのサイトを少しずつアップデートしていきましょう。


