人口13億人の中国で大ヒット…面白くないはずがない「三体」レビューします!

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三体 | 劉慈欣


25歳 | 女性 | 会社員 | みか

「現代中国最大の衝撃作」の帯から目が離せず、2,000円超えの単行本に手を出してしまいました(そして2,000円近い続編にも手を出すことになる…)。13億人の人口を抱える中国最大の衝撃的SF作品は、400ページの間、著者の圧倒的な想像力の中に閉じ込められてもう出られない、新しい体験でした(早く続き読みたい)!!
物語の始まりは、中国の文化大革命時代に悲劇的に父を殺された葉文潔の深い悲しみ。のちに彼女は天体物理学者となり、異世界文明と巡り合い、地球全体への制裁を企てます。一方、ナノマテリアル開発者の汪淼はあるときから謎の超常現象に悩まされ、それと同時にVRゲーム「三体」に魅せられ、また天才数学者の魏成とのかかわりを持ちました。謎の超常現象、科学者が次々と自殺していく事件、「三体」ゲームの正体…序盤は訳が分からなすぎて混乱でしたね。
汪淼の「三体」ゲームクリアが大きな転換点。汪淼は、難解な「三体」ゲームが実は実在する地球とは別の、3つの太陽に翻弄される惑星(三体世界)の環境をもとにしたものと気づいたのです。その後汪淼は、葉文潔が総帥をつとめる地球三体協会と人類との、隠された戦争に巻き込まれていきます。三体世界の存在が明らかになってからは、その惑星の高度な文明や序盤の伏線の意味が明らかになっていき、ページをめくる手が止まりませんでした。
登場人物の名前が中国語だったり、難解な天体物理学や数学の話が織り込まれていたりと、ぱらぱら立ち読みすると逆に気が引けてしまうかもしれませんが、一度のめり込むともうそんなことは気になりません!絶対!普段SFを読まない人でもはまること間違いなし。ぜひどうぞ!