\ ホームページとデザインやってるよ /

二重人格の主人公という設定でのミステリーが興味深い「親愛なる僕へ殺意をこめて」

おすすめする本

親愛なる僕へ殺意をこめて | 井龍一


32歳 | 男性 | 自営業 | 電気イルカ

最近の主人公の身には数日間の記憶が飛ぶような現象が起きており、それが何度か立て続けに発生します。
なぜそんなことが起きるのか?不思議に思っているうちに、自身が二重人格であることに気付き始めます。
したがって、自分の記憶が飛んでいる間というのは、もう1人の人格が宿っているときだったのです。
また、主人公は実は猟奇的殺人事件の犯人とされている人物の息子という事実がありました。
そのため、幼い頃から辛い思いをしてきたのですが、過去に父親が起こしたとされるその猟奇的殺人事件と同様の事件が再び起きてしまいます。
父親はすでに自殺という形で死んでいるため、少なくとも今回の猟奇的殺人事件は主人公の父親以外が起こしたものと言えます。
主人公としては一体誰がこんなことを?と疑うわけですけど、自身が二重人格であることを思い出すと、ひょっとしてもう人格の自分がやったのでは?という恐怖心が芽生えてきます。
主人公が二重人格であるという点はこの作品の特徴でもありますが、それを踏まえたうえで犯人は誰なのか?を追うミステリーとして非常に面白いなと思います。
また、主人公の父親が犯したとされる過去の猟奇的殺人事件の真実についても、同時に主人公は追っていくことになるので、そちらの真相に関しても楽しめる作品です。