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登場人物たちが可愛く、優しさが溢れている「コレットは死ぬことにした」

おすすめする本

コレットは死ぬことにした | 幸村アルト


39歳 | 女性 | パート・アルバイト | Sn

少女漫画らしい可愛い絵柄に、少女漫画らしくないタイトル。一体どんなお話なのかと気になり手に取ってみた「コレットは死ぬことにした」。初っ端から衝撃的な少女漫画でした。まさか、まさかの、主人公がワーカホリックで病んで井戸へ身投げって…。
薬師として働き詰めで睡眠不足な主人公・コレットは、魔がさして井戸へ落ちてしまいまうところからお話が始まります。「これって、幽霊になった少女のお話なのかな?」と思った読み手は私だけではないでしょう。
コレットが辿りついたのは、冥府。しかも、死んではおらず、生きたまま。そして、そこで出会ったのは、病を抱えた王様・ハデス。薬師として、コレットは冥府への往診を決めます。
…仕事増えているじゃん、と突っ込んだ読み手は私だけではないでしょう。
しかし、冥府ですごし、たくさんの者たちと出会っていくことで、コレットは薬師としても人としてもどんどん成長していきます。ひとり踏ん張っていた彼女が、周囲を信頼し頼っていく様子はほっこりと、こちらまで優しくなります。
そして、そんな彼女を見て、厳しい仕事にストイックに黙々と真摯に向き合い続けてきたハデスもまた変わっていく姿に、ちょっぴり泣けてしまいます。
仕事人間二人が成長していく姿に愛おしさが募ります。
また、いっときは、このままハートフルストーリーで突き進むのかと思わせてくれていましたが、二人が両想いになり恋愛話が組み込まれ、ドキドキキュンキュン場面も増えてきて楽しさ嬉しさ倍増です。
今後の二人がとっても楽しみな作品です。