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銀河英雄伝説 | 田中芳樹
44歳 | 男性 | 自営業 | 青魔道士
SFスペースオペラです。未来の物語で、地球人は地球を見捨て、銀河の至るとことに散らばり、文明を発展させました。
そこでは銀河帝国と自由惑星同盟の2つの国が戦いを繰り広げていましたが、銀河帝国ではラインハルト・フォン・ローエングラムという天才が出てきて、宇宙を統一しようと画策します。一方自由惑星同盟ではヤン・ウェンリーという”魔術師”がそれを阻もうとします。
本作の魅力としては、登場人物の重厚さです。帝国も惑星同盟も主人公を軸に様々な人間関係が構築されていきます。帝国は人間関係が堅く、いかにも軍人という人が多いですが、今ではもう現存しない、貴族政治の世界の人間関係やセリフがあって懐古趣味にはしれます。惑星同盟はアメリカ的な感じで、ラフな人間関係が構築されていて、ヤンの周りはひとクセありそうな人間が群がってきます。常識人はムライくらいでしょうか。
本作のいい点としては、単なる勧善懲悪ではないというところです。ストーリーが単純ではなく、登場人物それぞれに正義があります。自分の正義と現実の間に揺れ動く人間模様が描かれます。特にヤン・ウェンリーは「矛盾の人」です。このあたりの掘り下げはアニメだけでは足りないので、ぜひ原作をご覧ください。
私の好みなのですが、本作の特徴として、擬古文的な芝居がかった話し方があります。「酔っているな、卿は。酒にではない、血の色をした夢に酔っている」とか「ビッテンフェルトの言やよし」とか、セリフが古典演劇のような感じです。苦手な人もいるでしょうが私は大好きです。いろんな古い言葉が出てきます。