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若きウェルテルの悩み | ゲーテ
25歳 | 女性 | 自営業 | こま
「ウェルテル効果」を引き起こす元になったことでも有名な、ドイツの文豪ゲーテの25歳の時の著書『若きウェルテルの悩み』。読むまえから、ウェルテル効果というのがあることを知っていたため、ちょっと尻込みしてしまっていた作品をついに読みました。主人公ウェルテルは、感性が豊かでとても感情的になりやすいところがあり、それは、若さゆえのものもありますが、間違いなくウェルテルのもつ気質でもあります。自然やさまざまな人間生活の中で、気持ちの変化なんかを敏感に受け取ってしまったり、考えの足りない人たちの失礼な物言いに対して、声をあげて真っ向から立ち向かう愚直さ、素直さ、情熱的なところなんかは、どうしてもウェルテルを好きにならずにはいられませんでした。なんて素直なんだろう、なんて情熱的なんだろう。浅はかだなと思える場面もややありますが、次第に、そんなところも共感するようになってきてしまいます。あ、飲み込まれるな、と思ってふと読むのを中断したりしながら読みました。感情移入しながら読むと、危険な本ですね。当時の時代性や、文化の違いなんかもあったりするので、そこらへんは一歩距離を置きながらでした、面白い作品です。