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「ちょっと今から仕事辞めてくる」から、勇気ちょうだい。

おすすめする本

ちょっと今から仕事辞めてくる | 北川恵海


26歳 | 女性 | 主婦 | はつえ

この本は2015年に刊行され、2017年には映画化された有名な作品だ。私が、この本を読んだのはつい最近のことである。ずっと気になっていて、いつか読もういつか読もうと思っているうちに時間がながれ、結婚を機につらかった仕事を退職し、現在妊娠9か月になり、家にいる時間が増え、姉から借りた本の山の中にこの一冊が混ざっていた。そうだ、ずっと読むことができなかったこの本からまず読んでみよう。
題名からして、主人公が辛くて辛くてどうしようもない仕事に見切りをつけ、晴れて自由の身!というような内容なのかな、と想像していた。
私は結婚前、正社員として施設の厨房で5年ほど働いていました。毎日のように辞めたい、逃げたい、辛い、朝が来ないでほしい、プレッシャーにつぶされながら踏ん張って、日々を過ごしていました。それでも約5年も勤続したのは、やはり「辞める」ということに対して、後ろめたさだったり負けたと思ってしまう自分がいて、意地を張り続け、現状を見て見ぬふりしていた結果私は、好きだったものに心が躍らなくっていた。
そして間もなくして私は退職し、今は心穏やかに生活している。
もちろん5年の間に転職も考えたし、行動したこともあった。しかし直前で、あと一歩という勇気がでなかった。
この本を読み終わって私は、「ああ、もっと早くに出会っていたかったな。もしあの時出会っていたら、あと一歩の勇気が出たかもしれない」そう強く思った。
私がこの本を好きな理由は、ただ仕事を辞めておしまい、ではなく、主人公が新しい道に進んでいくところまで書かれているからだ。辞めた後どうするか、自分に何が残るのか、これもまた辞めることを躊躇する一つの理由だ。辞めても、また歩き出せる、歩き出す力を勇気をくれるそんなストーリーになっている。
働く若い世代にぜひ読んでもらいたいおおすめの一冊です。