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コロナ禍の今こそ読むべきテクノロジーSF小説

おすすめする本

アンドロメダ病原体 | マイクル・クライトン


31歳 | 男性 | 自営業 | 髑髏森餓鬼太郎

作者のマイクル・クライトンは、「ジュラシック・パーク」の原作や「ER 緊急救命室」の製作を手掛けるなど日本でも馴染み深い大傑作を生み出した作家(映画監督)です。そのマイクル・クライトンの出世作となったのが、この「アンドロメダ病原体」です。発表されたのは50年以上前でありながら内容は全く色あせておらず、これが半世紀も前に生み出された作品かとただただ驚嘆します。
本編は地球外で発生した病原体が地上に持ち込まれ、アウトブレイクしてしまったところから始まります。「ワイルドファイア計画」という未知の病原体への対策を済ませていたアメリカ政府は、計画の主要メンバーである科学者や医師を招集し、未知の地球外病原体との戦いを開始します。
地球の常識の外にあるウイルスとの戦いではありますが、現在のコロナ禍と通じるところは少なくありません。ドキュメンタリー調の描写は、いま現在も新型コロナウイルスに対して戦いを挑んでいる科学者や医師たちの姿を想像させます。また、作中のウイルスに対する知見を見ていくと、いかに新型コロナウイルスが人間社会にダメージを与えることに適したモデルになっているかも理解できます。
まさに、このコロナ禍だからこそ読むべき小説といえるでしょう。